シャンパーニュは、泡立つワインだけの土地ではありません。ランスから車でおよそ一時間半のところに、第一次世界大戦で最大の激戦地となったヴェルダンがあります。そしてランスの街そのものにも、1914年から1918年の戦い、さらに1945年の傷跡が、いたるところに刻まれています。ここでは、訪ねる価値のある慰霊の地と、そこへの行き方、そして専用ドライバーとともに一日をかけてまわることが、なぜもっとも無理がなく、ふさわしい訪れ方なのかをご紹介します。
ランス、大戦に殉じた街
1914年9月以降、前線はランスからわずか数キロのところで膠着しました。街は四年にわたって砲撃を受け、炎に包まれた大聖堂は傷ついたフランスの象徴となり、シャンパンは防空壕へと姿を変えた地下蔵で静かに熟成を続けました。それから三十年後、ドイツが降伏文書に署名したのも、ここランスでした。1945年5月7日のことです。これほど短い距離のうちに、これほど多くの歴史を抱く街はほとんどありません。二つの世界大戦をたどる巡礼の拠点として、まさに理想の地といえます。
ランスとその周辺の慰霊の地
ヴェルダンへ向かう前にも、ランスとその周辺にはいくつもの重要な史跡があり、半日ほどで無理なくつないでまわることができます。
ラ・ポンプル要塞(Fort de la Pompelle)
この地方でもっとも重要な第一次世界大戦の博物館で、戦争のあいだ攻撃に耐え抜いた要塞のなかにあります。武器、軍服、装備品の充実した収蔵で知られます。月曜をのぞき毎日開館しています。
降伏博物館(Musée de la Reddition)
1945年5月7日にドイツの降伏文書が署名された部屋が、当時のまま保たれています。全面改装を終え、2026年5月7日に再開しました。火曜休館、10時〜18時。
ノートルダム大聖堂
1914年の砲撃で炎上し、両大戦のあいだに修復されました。傷つき、そして甦ったランスの象徴でありつづけています。ゴシック建築のうえでも、見逃せない一つです。
一時間足らずのところに、1914年から1918年の記憶を補う二つの地があります。1917年の戦いの舞台となった地下十五メートルの博物館、ドラゴンの洞窟(Caverne du Dragon)を擁するシュマン・デ・ダームと、1918年に戦ったアメリカ合衆国軍を顕彰するフィスムのアメリカ記念橋(Pont du Souvenir Américain, フィスム)です。
アメリカゆかりの地を訪ねたい方は、ランスから巡る二つの世界大戦とアメリカの記憶のページもご覧ください。ベローの森、エーヌ=マルヌとオワーズ=エーヌの米軍墓地、シャトー=ティエリ、そしてヨーロッパの戦争が終わった部屋をご紹介しています。
ヴェルダン、1914年から1918年で最大の戦場
ヴェルダンの戦いは、1916年、ごくわずかな土地をめぐって三百の昼と夜にわたって続きました。一世紀を経て、森は大地を覆い返しましたが、地面にはいまなお砲弾の跡が刻まれています。おもな慰霊の地は、ランスから日帰りで訪ねることができます。
ドゥオモン納骨堂(Ossuaire de Douaumont)
ヴェルダンを象徴するこの記念建造物には、身元の分からないフランス兵とドイツ兵、およそ十三万人の遺骨が納められています。その塔は、広大な国立墓地のうえに高くそびえています。
ヴェルダン記念館(Mémorial de Verdun)
この戦いを伝える中心的な博物館で、地図から消え、二度と再建されなかった村の跡に建てられています。品々と証言を通して、現代的で、静かで、力強く語りかけてきます。
ドゥオモン要塞(Fort de Douaumont)
ヴェルダン防衛のなかでもっとも堅固な要塞で、坑道や砲郭のなかを歩くことができます。近くのヴォー要塞(Fort de Vaux)とともに、地下の戦いと突撃の凄惨さを今に伝えています。
時間に余裕があれば、ヴォー要塞(Fort de Vaux)、銃剣の塹壕(Tranchée des Baïonnettes)、地下のヴェルダン城塞(Citadelle de Verdun)を、またアメリカからお越しの方には、ヨーロッパ最大のアメリカ合衆国軍墓地であるムーズ・アルゴンヌ・アメリカ軍墓地(Cimetière américain de la Meuse-Argonne)を加えるとよいでしょう。
ランスからヴェルダンへの行き方
ここが肝心なところです。ヴェルダンの史跡は数キロにわたって田園のなかに点在しており、公共交通機関は通っていません。車がなければ、きちんとまわることはまず不可能です。ヴェルダンはランスから車でおよそ一時間半で、日帰りでも十分にまわれます。
専用ドライバーであれば、ご都合のよい時刻に出発し、要塞から納骨堂、そして記念館へと、道順や駐車を気にすることなく移動でき、静かに思いを馳せる時間も含めて、ご自身のペースでおまわりいただけます。道のりと段取りは、すべて私どもがお引き受けします。詳しくはドライバー付きのランス⇔ヴェルダン専用送迎のご案内とお見積りをご覧ください。
現地で歴史の解説をお望みでしょうか。ご希望に応じて、公認のガイド講師に同行を手配し、史跡に命を吹き込むこともできます。あらかじめお知らせください。
昼食に立ち寄る場所
一日は密度が高く、心を動かされる時間が続きますので、ひと息つく時間が大切です。ヴェルダンの周辺や道すがらには、素朴で土地に根ざした食堂や宿があり、慰霊の地のすぐそばにあるものもあります。ご旅程と時刻に合った一軒をご提案し、ご予約も承ります。お食事は現地でのお支払いとなります。
さらに先へ、二日間でめぐるシャンパーニュと慰霊
お客さまの多くは、慰霊の旅とぶどう畑をあわせて楽しまれます。一日はヴェルダンで、もう一日はシャンパーニュで。この組み合わせは実にみごとに調和し、そのどちらも私どもが運転してご案内します。
ランス⇔ヴェルダン送迎
慰霊の一日のための専用ドライバーによるサービス。ランスからの往復を、ご自身のペースでおまわりいただけます。
ランスで過ごす一日
大聖堂、シャンパンの地下蔵、そして歴史遺産。街での一日は、慰霊の一日を締めくくるのにふさわしい組み合わせです。
クレイエールUNESCOツアー
ランスの世界遺産に登録された白亜の地下蔵。戦時中には人々が身を寄せたものもあり、シャンパンと1914年から1918年をむすぶ場所です。
ヴェルダンでの慰霊の一日についてのご質問
ランスから日帰りでヴェルダンをまわれますか?
はい、十分にゆとりをもってまわれます。片道はおよそ一時間半の移動、現地ではおもな史跡(納骨堂、記念館、要塞を一つか二つ)にまる一日をあて、夕刻に戻る流れです。お使いになれる時間に合わせて、行程を組み立てます。
列車で行くことはできますか?
列車は、ヴェルダン周辺の田園に点在する慰霊の地までは通っていません。それらをつないでまわるには、車が欠かせません。専用ドライバーが大きな違いを生むのは、まさにこうした場面です。
ガイドは必要ですか、それとも自分たちだけでまわれますか?
史跡は案内表示や博物館があり、ご自身だけでも十分にまわれます。より深い歴史の解説をお望みの場合は、ご希望に応じて公認のガイド講師の同行を手配いたします。
家族連れにも向いていますか?
はい。子どもや若い世代に歴史を語り継ぐうえで、力のある場所であり、博物館も分かりやすくできています。見学の一部は屋外ですので、歩きやすい靴と天候に合った服装をご用意ください。
ヴェルダンとシャンパーニュの一日を組み合わせられますか?
もちろんです。私どものもっとも好む形の一つで、ヴェルダンでの慰霊の一日と、ぶどう畑での一日を、同じドライバーがご案内します。全体の計画を立て、そのどちらも運転してお連れします。